全ては「暴君」であった父親の影響。ギャンブラーの思考回路が理解できました。
大企業の3代目の社長として就任しながら、ギャンブルにのめり込み、部下には裏切られ実刑を受けた著者の半生記。
一読して参考になったのは「ギャンブラーの思考回路」です。
賭博場に3000万円持参して3日3晩徹夜して9億円に増やしながら、最終的にはすべて溶かしてしまったエピソードで、著者は「(9億円ではなく)3000万円無くなっただけ」と振り返るシーンが印象的でした。
精神鑑定を受け「ギャンブル依存症」と判断されてしまいます。
また刑事告訴をきっかけにかつての部下たちから離反されるのですが、それもこれも暴君であった父親の
影響が歪んだ形で表現された結果ではないのでしょうか。
良い言い方をすると「実父があまりに優秀であったが故に、嫉妬により失脚させられた」のだと理解しました。
本書の最後の最後で安倍晋三元首相のエピソードがほんの少しあるのですが、本書の全体的な流れと反して
良いアクセントになっています。
作品としての評価は星3つ。
いろいろな意味で「幻冬舎」出版であり「箕輪厚介氏の編集した作品」というテイストが満載です。
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