2021年09月14日18時15分
日経平均テクニカル:3日続伸し新高値、マド空けて「赤三兵」示現
14日の日経平均は3営業日続伸。ザラ場高値と終値はともにバブル崩壊後の最高値を付けた。ローソク足はマドを空けて上昇して11本連続陽線を示現。胴体部分の短い小陽線ながら終値とザラ場高値と安値がいずれも前日水準を上回って赤三兵を形成し、強い上昇圧力を確認する形となった。一方、東証1部の騰落レシオ(25日ベース)は149.06%(昨日144.36%)に上昇。ストキャスティクスでは%Kが前日の100%から87.54%に下降して%D(本日95.13%)を下回っており、調整開始を示唆している点に留意したい。
《FA》
↑】日経平均 大引け| 3連騰、リスク選好継続で31年ぶりの高値圏に浮上 (9月14日)
日経平均株価
始値 30584.77
高値 30795.78(11:09)
安値 30504.81(09:23)
大引け 30670.10(前日比 +222.73 、 +0.73% )
売買高 13億3901万株 (東証1部概算)
売買代金 3兆3450億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は3連騰でついに31年ぶりの高値圏に浮上
2.前日の米株市場でNYダウが6日ぶり反発したことを好感
3.短期急騰の反動で前場終盤伸び悩むも後場買い直される
4.8月米CPI発表前に利食いも押し目買い活発でこれを相殺
5.商い活況、値上がり銘柄数は1700超で8割近い銘柄が上昇
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは前週末比261ドル高と6日ぶりに反発した。原油価格が上昇するなか、景気敏感株を中心に買いが優勢となった。
東京市場では、主力株中心に総じて買われる展開で、日経平均株価は一時350円近い上昇をみせ、終値でも200円以上の上昇で年初来高値を更新、31年ぶりの高値圏に浮上した。
14日の東京市場は、リスク選好の流れが継続した。前日の米国株市場では新型コロナウイルス感染がピークアウトしたとの思惑から景気敏感株が買われNYダウが6日ぶりに切り返し、これがマーケット心理に安心感を与えた。東京市場ではここ短期間の急騰で反動も出やすいタイミングで、前引けにかけていったん急速に上げ幅を縮小する場面もあったが、後場に入って買い直された。今晩に予定される8月の米消費者物価指数(CPI)の結果を見極めたいとの思惑は、目先筋の利食いを誘発したものの、出遅れた機関投資家の買いがこれを吸収し強調展開を維持した。業種別では保険株や海運株などへの買いが目立った。値上がり銘柄数は1700を超え、東証1部全体の8割近い銘柄が上昇、売買代金も3兆3000億円台に膨らんだ。
個別では、日本郵船<9101>が大商いをこなし堅調、商船三井<9104>も高く、NSユナイテッド海運<9110>は急騰するなど海運株の人気が続いている。レーザーテック<6920>も買いが優勢、トヨタ自動車<7203>も上昇した。昭和電工<4004>が出来高を膨らませ大幅高となり、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも上値指向となった。サインポスト<3996>がストップ高、シンシア<7782>も値を飛ばした。ダブル・スコープ<6619>も物色人気に。
半面、任天堂<7974>が売られ、売買代金トップのソフトバンクグループ<9984>も冴えない。武田薬品工業<4502>もやや売りに押された。東京機械製作所<6335>は連日のストップ安、神戸物産<3038>が急落したほか、Hamee<3134>も大幅安。タマホーム<1419>、gumi<3903>も大きく下値を探った。アドウェイズ<2489>なども下落した。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はKDDI <9433> 、ファナック <6954> 、リクルート <6098> 、エムスリー <2413> 、信越化 <4063> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約92円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はSBG <9984> 、コナミHD <9766> 、中外薬 <4519> 、ファストリ <9983> 、日東電 <6988> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約30円。
東証33業種のうち上昇は29業種。上昇率の上位5業種は(1)保険業、(2)海運業、(3)石油石炭製品、(4)サービス業、(5)その他金融業。一方、下落はの4業種のみで下落率の上位から(1)鉱業、(2)その他製品、(3)医薬品、(4)電気・ガス業。