日本企業の悪しき習慣がつまった業種がメガバンク
失われた30年を通して、日本企業のあるべき姿を考えていました。
本書では知られざる「メガバンク」の実態が微に入り細に入り描かれています。
よく「銀行は雨の日には傘を課さない」と言われますが、それは融資先の企業ばかりではなく
メガバンクで働いている、銀行員に対しても同じだということです。
日本企業の悪しき習慣として「減点主義」や「事なかれ主義」、「馬鹿な上司のせいで人生を台無しにされる」等
日本企業をだめにした悪しき習慣が濃縮されている業種がメガバンクの銀行員であるということがわかりました。
本書を読んでみて、主人公である著者は有能ではあるが環境のせいで、能力に見合った評価がされていないと思いました。
読み進める中で、あまりの扱いの酷さに辟易したり、身につまされたり、暗澹としたりしたことが多かったのですが
後半にある「ある事件の解決」や「事件を未然に防いだこと」また、普段行っていることを見ている人は
きちんと見てくれているといった、明るい話題に少しだけ胸がすく思いがしました。
願わくば著者である目黒課長の今後が少しでも明るく、希望に満ちたものになるように。
メガバンクの内側を知りたい人におすすめです。
書評,Kindle,Amazon,Oasis,★★★★